株式会社 natural rights
パタハラ・ケアハラとは
● パタハラとは…
パタニティハラスメントの略。 パタニティー(Paternity)とは英語で“父性”を意味し、男性が育児参加を通じて自らの父性を発揮する権利や機会を、職場の上司や同僚などが侵害する言動におよぶこと。パタハラは男性社員が育児休業をとったり、育児支援目的の短時間勤務やフレックス勤務を活用したりすることへの妨害、ハラスメント行為を指します。
日本労働組合総連合会が2014年にとったパタハラに関する調査
【パタハラの内容】
1位 子育てのために制度利用を認めてもらえなかった
2位 子育てのために制度利用を申請したら上司に“育児は母親の 役割”“育休をとればキャリアに傷がつく”などと言われた
3位 子育てのための制度利用をしたら、嫌がらせをされた
【パタハラ経験者がとった対応】
1位 誰にも相談せず、子育てのため の制度の利用をあきらめた 65.6%
【職場でパタハラが起こる原因】
1位 上司や同僚の理解・協力不足 57.3%
【育児休業を取った・取りたいと思う理由】
1位 産後の妻の安静を確保したい 59.0%
2位 妻だけで育児するのは大変だと思う 58.6%
【育休を取得できなかった・できないと思う理由】
1位 代替要員がいない 57.9%
2位 経済的に負担となる 32.6%
●ケアハラとは…
ケアハラスメントの略。別名「介護ハラスメント」。
家族の介護をしている介護者に対して、仕事と介護を両立しようとする状況への嫌がらせをいう。
介護離職は毎年10万人というデータもある。
パタハラ4つの類型
マタハラと周辺ハラスメントの関係
*連合の発表
**渥美由喜氏の発表
資料出所:小酒部さやか著書「マタハラ問題(ちくま書房)」
●三大ハラスメントとファミリーハラスメント
マタハラ・パワハラ・セクハラで「三大ハラスメント」と呼ばれています。
そして、仕事と家庭の両立を認めないマタハラ・パタハラ・ケアハラの総称は、「ファミリーハラスメント(ファミハラ)」と呼ばれています。
ファミリーハラスメントは"働きかたの違いに対するハラスメント"です。日本は長時間労働がスタンダードで、長時間労働できなくなった育児や介護を抱えながらの働きかたは、"異なる働きかた"と捉えられ、排除の対象になってきました。
マタハラは「三大ハラスメント」と「ファミリーハラスメント」の両方にまたがるため、マタハラを防止すれば他の周辺ハラスメントも防止していけると考えられます。
●マタハラと周辺ハラスメントの関係図